多汗症には足に多く汗をかく「足蹠多汗症(そくせきたかんしょう)」と言う種類があります。
この足蹠多汗症は、病名にも足の字がついているように足に関する多汗症なのですが、足だけに特化した多汗症の為に、さまざまな症状と日常生活において支障をきたす事があります。
足蹠多汗症の原因や症状、日常生活における困りごとにはどのようなものがあるのでしょうか。
足蹠多汗症の原因はさまざまなものがあると言われています。
しかし、現段階では、決定的に特定出来るような原因はわかっておらず、ある意味では対処療法がメインとなる事が多いようです。
さまざまな原因があると言われている中でも、多く言われている事は、ストレスや神経的要因による、自律神経の乱れやホルモンバランスの乱れであると言う事が多いようで、どちらかと言うと心因性の原因に注目が集まっているようです。
足裏に多く汗をかく事が一般的で、汗の為に靴下がぐっしょりと濡れてしまったり、サンダルなどを履けないと言う事があります。
また、あまりにも足裏の汗がひどい為に、靴下を脱いだ状態で床を歩くと足跡がくっきりとついてしまう事もあるのです。
足蹠多汗症では無い方でも季節によっては足跡が床に着くような事はありますが、汗の量が多い為に指の先までくっきりと汗で足形が付いてしまう事が特徴的です。
足裏に汗をかくので、靴下からの臭いや、靴の臭いが気になる事があります。
季節によっては悪臭を放つ事もあり、靴下や靴の傷みが早い事があります。
臭いを気にしたり、足形が付いてしまう事を気にするあまり、飲み会等で座敷に上がれない事もあり、普段から消臭剤や替えの靴下を持ち歩かなければならない事もあるようです。
多汗症の仲間には「味覚性多汗症(みかくせいたかんしょう)」と言うものがあります。
これはあまり聞いた事が無い方も居ると思いますが、汗をかくシーンに、食事が絡んでいる事が多い多汗症の1つです。
味覚性多汗症の原因や症状にはどのようなものがあるのでしょうか。
通常の味覚性発汗に精神的な興奮による発汗が加わったものと言われています。
こうした考え方はされているのですが、他の多汗症と同じように、明確な原因は特定されていません。
また、耳下腺から唾液を作る指令を出す神経が影響していると言う説もあり、食事をすると耳下腺が赤くなったり汗をかいたりする現象が起こるフレイ症候群と、密接なかかわり合いがあるのではないかとも言われています。
食事のたびに大量の汗をかき、味覚刺激による発汗量が異常なほどに多い状態になります。
誰でも、酸味、辛み、苦み、等のような刺激の強い食事をすると、多少なりとも発汗をするものですが、味覚性多汗症の場合は、こうした食事による刺激が一定部位の発汗神経に伝わって発汗するので、通常の発汗とは比べ物にならない程の汗をかく事があります。
アレルギーのようなものと考えると分かりやすいのですが、例えば、特定の食品を食べるとアレルギー症状が起こるように、熱いラーメン等を食べた時に大量の汗をかきすぎると言う症状が出るものなのです。
友人や知人と食事を楽しめない、大量の汗をかくので、恥ずかしい思いをする、外食出来ない等の困りごとがあります。
特に発汗性のある辛いが好きな方が味覚性多汗症の場合は、辛い物を食べたいのに控えなければならない、人前では食べれないと言う事もあるようです。